* * * 社 内 評 価 環 境 * * *

テクニカル・セッション
A-01アプリケーション開発トラック  10:30〜11:30
組み込みC言語『超』入門
―― Cortex-Mマイコンを利用した組み込みソフトウェア開発
◎講師・・・山際 伸一   筑波大学  システム情報系 情報工学域 准教授

  ここでは,組み込みソフトウェア開発に欠かせないC言語によるシステム記述の基礎について解説する.これから組み込みシステムの開発を手がけるシステム開発者が対象である.組み込みプログラムを開発していく手順は? どのようなツールを使うのか? プロセッサと周辺機器の関係は? 周辺機器のレジスタ設定の方法は? とくにARMマイコン特有の開発手法,およびARM Cortex-M向けにソフトウェアを開発する際に押さえておくべき勘所について,その入り口となるヒントを紹介する.
A-02アプリケーション開発トラック  12:10〜13:10
マイコン・ソフトウェアのチューニングの勘所
―― Cortex-Mアプリを最適化するためのCoreSightコンポーネントとデバッグ・ツール
◎講師・・・ 内田 幸   アーム(株)  プロダクト・マーケティング・マネージャー

  マイコン・ソフトウェアのデバッグやコードのチューニングでは,トリッキーなテクニックを駆使して問題を解決することがままある.しかし,このような方法ばかり採っていると,開発効率は向上しない.一方,ARM Cortex-M上のCoreSigntコンポーネントを利用し,最新版のツールやデバッグ・アダプタ(ULINKPro)などと組み合わせると,パフォーマンス解析やプログラム・コードの最適化が容易になる.ここではARMマイコン向けの最新のデバッグ環境を最大限に活用し,効率的にデバッグやコードのチューニングを行う手法について解説する.ここで紹介する方法を理解していれば,市場に製品を出荷するまでの期間を短縮できる.
A-03アプリケーション開発トラック  13:40〜14:40
Cortex-Mマイコンを利用したGUI開発
―― Freescale K70を例に,ソフトウェアの開発事例を紹介
◎講師・・・本田 寿浩    (株)コア エンベデッドソリューションカンパニー マイコンシステム部 チーフSE

  講師ら(コア)は,Freescale Semiconductor社製のCortex-M4マイコン「K70」を利用して,LCD表示の評価などに利用できるオリジナルの開発ボードを製作中である.また,K70を搭載したFreescale Semiconductor社のタワー型プラットフォームを利用して,さまざまなアプリケーション・ソフトウェアも開発している.ここでは,こうしたK70向けのソフトウェアの中から,GUI (Graphical User Interface)ソフトウェアを中心に,開発事例を紹介する.
A-04アプリケーション開発トラック  15:10〜16:10
Cortex-Mマイコンを使ってインターネット通信
―― マイコンの小さな内蔵メモリで動作するTCP/IPアプリを開発
◎講師・・・与曽井 陽一   イー・フォース(株)  代表取締役

  従来,組み込みシステムでTCP/IP通信を行うには,高スペックのプロセッサと大きなメモリが必要であり,ハードウェアのコスト負担が大きかった.ARM Cortex-Mシリーズのコアを採用したマイコンの登場から5年を経た現在,多くの半導体メーカがEthernetコントローラを搭載した高性能なCortex-Mマイコンを出荷している.ここではCortex-Mマイコンを使い,少ないメモリ・リソースでTCP/IP通信を実現する方法について解説する.
A-05アプリケーション開発トラック  16:40〜17:40
エミュレータを活用した実機レス組み込みプログラミング
―― オープン・ソースCPUエミュレータ「QEMU」でCortex-M3の動作を模擬
◎講師・・・横田 匡史   (株)パイロン
◎講師・・・中田 宏 氏    匠コンピューター

  CPUのふるまいを模擬する「エミュレータ」と呼ばれるソフトウェアに注目が集まっているが,組み込みシステム場合,CPUコアに加えて,周辺機能のふるまいも再現できないと,実機レスのプログラム開発には利用できない.ここではオープン・ソースCPUエミュレータ「QEMU(キューエミュ)」を使い,Cortex-M3およびFM3マイコンの周辺機能をエミュレーションした事例を紹介する.この環境を利用して,GPIOを操作するプログラムを実機と同じように開発できた.またLED出力やスイッチ入力は,GUIアプリケーションを用意して実機と同等の操作を実現した.
B-01ソフトウェア開発トラック  10:30〜11:30
uClinuxの実装方法と応用事例
―― MMUのないCortex-MマイコンでLinuxが動作する!
◎講師・・・佐藤 嘉則    IPA認定「天才プログラマー/スーパークリエータ」

  Linuxでは,一般的MMU(Memory Management Unit)による仮想記憶が使われている.一方,MMUを内蔵していないCPUで動作するLinuxとして「uClinux」が存在する.現在ではuClinuxも本家Linuxに統合されているが,MMUを使わないため,その内部動作は大きく異なる.ここではuClinuxの動作の仕組みについて解説する.また,動作クロック周波数が100MHz前後のワンチップ・マイコンと数Mバイト程度の外付けメモリをターゲットに,仮想記憶を使わないuClinuxを走らせる方法や応用事例について紹介する.
B-02ソフトウェア開発トラック  12:10〜13:10
μT-KernelのCortex-M3マイコンへの実装方法と応用事例
―― MMUレス・マイコンで動作するμT-Kernelを使おう!
◎講師・・・山田 浩之   ユーシーテクノロジ(株)  営業部  部長

  μT-KernelはMMUを内蔵していないCPUでも動作するリアルタイムOSで,T-Kernelと互換性のあるアプリケーションを実装できる.ここではμT-Kernelを使ったアプリケーションやデバイス・ドライバの開発手法,応用事例などを,デモ実演を交えながら解説する.また,FM3マイコン基板をターゲットとしてμT-Kernelを実装した事例についても紹介する予定である.
B-03ソフトウェア開発トラック  13:40〜14:40
オープン・ソースで構築するARMマイコン開発環境
―― GCC,Eclipse,OpenOCDで統合開発環境,JTAGデバッグもできる!
◎講師・・・邑中 雅樹   合同会社もなみ屋

  コンパイラにはGCC,ツール統合にはEclipse,そしてJTAGデバッグにはOpenOCDを使い,すべてオープン・ソースで提供されている開発ツールを組み合わせてCortex-Mコア向けのソフトウェア開発環境を構築する方法について解説する.また,OpenOCD対応JTAGデバッガとして,FTDI(FutureTechnology Devices International)社の「FT2232」を使ったJTAGアダプタがよく使われるが,ここではマイコンをUSB-JTAG変換アダプタとして使う事例についても紹介する.
B-04ソフトウェア開発トラック  15:10〜16:10
TOPPERS/SSPの実装方法と応用事例
―― リアルタイムOS嫌いの人にぜひ使ってほしい!
◎講師・・・杉本 明加   富士設備工業(株) TOPPERS/SSP カーネル開発メンバ

  TOPPERS/SSPカーネルは,μITRON4.0仕様の「仕様準拠の最低限の条件」をベースにし,「TOPPERS新世代カーネル統合仕様書」および「TOPPERS割込み処理モデル」の機能を追加した小規模リアルタイム・カーネルである.従来のTOPPERS/JSPや同ASPと比較して必要メモリ容量をさらに削減でき,より小さなマイコンへの実装が可能である.ここではTOPPERS/SSPカーネルのCortex-M3マイコンへの実装方法と応用事例について紹介する.
B-05ソフトウェア開発トラック  16:40〜17:40
.NET Micro Frameworkの実装方法と応用事例
―― C#やVisualBasicでマイコンが制御できる!
◎講師・・・太田 寛    日本マイクロソフト(株)  デベロッパー&プラットフォーム統括本部  デベロッパーエバンジェリスト
◎講師・・・関本 健太郎   Interface誌 .NET Micro Framework特集筆者

  .NET Micro FrameworkはMMUを内蔵していないCPUで動作する,小型機器への組み込みに適したファームウェア/フレームワークであり,Microsoft社が無償で公開している.この上で動作するアプリケーション・プログラムは,C#またはVisual Basicを使って作成する.これらのプログラムの開発には,無償で公開されている統合開発環境「VisualStudio Expressエディション」を利用する.ここでは,ARM Cortex-M3コア内蔵マイコンをターゲットとした実装方法,および応用事例について解説する.
C-01ハードウェア開発トラック  10:30〜11:30
ステップアップ! マイコン・アーキテクチャ入門
―― 組み込み分野の要求とマイコン技術の新しいアプローチ
◎講師・・・平井 幸広   アーム(株)  シニアFAE

  日本の組み込み技術はさまざまな産業の基盤として非常に重要な役割を担ってきた.組み込みシステムを支える日本のマイコン応用技術は世界で最も高度なものであり,これらは多くの組み込みエンジニアの尽力によって築き上げられたものである.そして昨今のグローバル化した市場の中で,組み込みエンジニアがマイコンの潜在能力を最大限に引き出すためには,マイコン・ハードウェアについての知見と正しい理解が必要になる.ここではマイコン技術の原点に立ち返り,マイコン・ハードウェアのアーキテクチャ(設計思想)について,やさしく解説する.組み込みシステムに求められるマイコンの要素技術に触れ, なぜ今Cortex-Mマイコンに注目が集まっているのか,その理由を説明する.
C-02ハードウェア開発トラック  12:10〜13:10
「STM32ディスカバリ」で作る電子オルゴール
―― 1,000円キットを使って,和音の演奏を実現
◎講師・・・芹井 滋喜    (株)ソリトンウェーブ 代表取締役

  STMicroelectronics社から,1,000円ちょっとで入手できるARM開発キット「STM32ディスカバリ(STM32 Value line discovery)」が提供されている.ここでは,このボードに簡単な回路を追加し,和音の出る電子オルゴールを製作する方法を紹介する.STM32マイコンは豊富な周辺デバイスを備えており,これらのデバイスを利用するためのライブラリが公開されている.STM32マイコンは複数のタイマを内蔵しているので,これらをうまく使うことで和音の演奏を実現できる.製作したプログラムは比較的シンプルなため,STM32マイコンの入門学習に最適である.
C-03ハードウェア開発トラック  13:40〜14:40
Cortex-Mマイコンではじめるロボット製作
―― ロボットの作り方とロボット技術の最新動向
◎講師・・・林原 靖男   千葉工業大学工学部 未来ロボティクス学科 教授

  家庭内などで活躍するロボットは次世代の産業として期待され,研究・開発が盛んに行われている.また,中学校の技術教育における「制御」の必修化やロボット・コンテストなどをきっかけとして,ロボット技術に興味を持つ若い世代が増えている.ここでは「ロボットを作ってみたいのだが,どこから手をつけたらよいのか分からない」という方を対象に,組み込みコンピュータを用いたロボット開発について解説する.また,ロボット技術の研究・開発の最新動向や,組み込みシステムとロボット技術の関係についても紹介する.
C-04ハードウェア開発トラック  15:10〜16:10
プロが教える! Cortex-Mマイコンでここまで出来るモータ制御
―― ベクトル・エンジンを利用した制御を回路およびソフトウェアの視点から解説
◎講師・・・松本 修   東芝マイクロエレクトロニクス(株)   ビジネス拡大推進部 主務

  従来,モータのベクトル制御は高性能で高価なCPU,もしくはDSPを利用して実現していた,そのため,適用できる分野はFA(Factory Automation)などに限定されていた.しかし32ビット・マイコンの高性能化に伴い,安価なCortex-M3マイコンでもベクトル制御を実現できるようになり,家電機器などにもベクトル制御を適用できるようになってきた.また最近のマイコンは,演算部分を高速処理するベクトル・エンジンを搭載しており,CPUコアを低速動作させて電力の削減を図ったり,余った処理能力で力率改善を行ったりしている.ここではこれらの基礎となるベクトル制御の概要,およびマイコンに搭載されるベクトル・エンジンの利用方法について解説する.
C-05ハードウェア開発トラック  16:40〜17:40
Interface誌6月号付属Cortex-Mマイコン基板の開発秘話と応用事例
―― Cortex-M3コア内蔵FM3マイコンを使い倒す!
◎講師・・・村上 真紀     CQ出版(株)  Interface編集長
◎講師・・・安達 友道   (株)エム・アイ・エー
◎講師・・・松浦 光洋   (有)松浦商事

  Interface誌2012年6月号には富士通セミコダクター製FM3マイコンを搭載したCPU基板が付属する.ここではInterface誌付属マイコン基板や専用拡張ボードの設計者が,その設計方針,および使用上の注意点について解説する.さらにFM3マイコン基板を使った応用例として,拡張ボードとの組み合わせで実現したEthernet通信システムやMP3プレーヤの製作事例などを紹介する.
 
 
お問い合わせ 個人情報の扱い Copyright 2024 CQ Publishing Co.,Ltd.